【急な気温上昇と自律神経の乱れ ― 鍼の有効性について】

急に暖かくなり、過ごしやすくなりましたね。

でも、急激な気温上昇は、自律神経系に大きな負担をかけます。

自律神経は体温調節や血流調整を担っていますが、
寒暖差が大きいと交感神経活動が過剰になり、調整機能が乱れやすくなります。

その結果、

  • 全身倦怠感
  • 頭痛・めまい
  • 睡眠障害
  • 動悸
  • 情緒不安定

などの症状が出現します。


鍼治療の生理学的作用(研究報告より)

近年の研究では、鍼刺激により以下の作用が報告されています。

① 自律神経調整作用

心拍変動(HRV)を指標とした研究において、
鍼施術後に副交感神経活動の有意な上昇が確認されています。
これは過緊張状態の緩和を示唆します。

② 血流改善作用

ドップラー血流測定研究では、
鍼刺激部位および関連領域の血流増加が報告されています。

③ 中枢神経系への影響

機能的MRI研究では、鍼刺激が視床・視床下部など
自律神経調整に関与する部位へ影響を与える可能性が示されています。

代表的な報告例:

  • World Health Organization による鍼適応症レビュー
  • National Institutes of Health の鍼に関するコンセンサス報告

東洋医学的視点

春は「肝」に属し、「気」の上昇が起こりやすい季節とされます。

鍼は気血の巡りを整え、過剰な上昇を抑え、
全身バランスを回復させる働きが期待されます。


重要なのは“未病”の段階での介入

症状が強くなってからでは回復に時間がかかります。

「なんとなく不調」
その段階こそ、体を整える最適なタイミングです。

季節の変わり目のケアとして、ぜひご相談ください。